べき乗和の公式(纏め)




■      べき乗和とは
                 (revised 18/01/16, update 10/10/12)


先のページで説明してありますが、Σn^r のrが奇数のときは例外が生じるので、結構判り難い説明になってしまいました。その点を考慮して、ここで、もう少し判りやすい説明をしてみることにします。また、以前はsu(r)という数列を使って説明しましたが、ベルヌーイ数が良く知られているようなので、ベルヌーイ数に置き換えて説明することにします。ただし、B(1)=-1/2 ですが、べき乗和の説明では便宜上 B(1)=1/2 とさせていただきます。これで B(r)=r!*su(r)が成り立つことになります。(注   ベルヌーイ数については、詳しくは第6の広場の付録を参照してください。)

べき乗とは累乗のことで、同じ数を何度も掛け合わせることです。ですから、べき乗の和とは、2^3+3^5+6^2 などのことを意味します。ここでべき乗和の公式という場合は、単なるべき乗和ではなく、1^3+2^3+3^3+4^3+5^3+... のように 自然数のべき乗を総計する和のことです。

1 + 2 + 3 + 4 + ... + n も1乗ということでべき乗のひとつと理解します。次が 1^2 + 2^2 + 3^2 + .... + n^2 となります。1^3 + 2^3 + 3^3 + .... + n^3 、 1^4 + 2^4 + 3^4 + .... + n^4、という具合に次元を挙げてゆくことが可能です。

一般的に表記するなら Σ_[p=1,n] p^r ということで、r=2 のとき、Σ_[p=1,n] p^r = 1 + 2^2 + 3^2 + 4^2 + .... + n^2 となります。この式の左辺は 便宜上 Σn^2 と書くことにします。これで誤解されることはないはずです。Σn^3 = 1 + 2^3 +3^3 + 4^3 + .... + n^3  ということです。

さて、べき乗和の公式とは、Σn = n*(n+1)/2、 Σn^2 = n*(n+1)*(2n+1)/6、 Σn^3 = n^2*(n+1)^2/4、・・・ というものです。これを表にして並べると次のようになります。

Σn = n*(n+1)/2
Σn^2 = n*(n+1)*(2n+1)/6
Σn^3 = n^2*(n+1)^2/4
Σn^4 = n*(n+1)*(6n^3+9n^2+n-1)/30
Σn^5 = n^2*(n+1)*(2n^3+4n^2+n-1)/12
Σn^6 = n*(n+1)*(6n^5+15n^4+6n^3-6n^2-n+1)/42
以下略

この表全体を理解するためには因数分解しない方が良いので、Σn = n^2/2 + n/2、Σn^2 = n^3/3 + n^2/2 + n/6、・・・ と並べて、k(1,0)=1/2、k(1,1)=1/2、 k(2,0)=1/3、k(2,1)=1/2、k(2,2)=1/6 と表記します。つまり、Σn = k(1,0)*n^2 + k(1,1)*n、Σn^2 = k(2.0)*n^3 + k(2,1)*n^2 + k(2,2)*n ・・・ となります。たとえば、Σn^6 のとき、Σn^6 = k(6,0)*n^7 + k(6,1)*n^6 + k(6,2)n^5 + k(6,3)*n^4 + k(6,4)*n^3 + k(6,5)*n^2 +k(6,6)*n  となります。 k(6,0)=1/7、 k(6,1)=1/2、 k(6,2)=1/2、 k(6,3)=0、 k(6,4)=-1/6、 k(6,5)=0、 k(6,6)=1/42 となっています。

つまり、

Σn = k(1,0)*n^2+ k(1,1)*n
Σn^2 = k(2,0)*n^3 + k(2,1)*n^2 + k(2,2)*n
Σn^3 = k(3,0)*n^4 + k(3,1)*n^3 + k(3,2)*n^2 + k(3,3)*n
Σn^4 = k(4,0)*n^5 + k(4,1)*n^4 + k(4,2)*n^3 + k(4,3)*n^2 + k(4,4)*n
以下略



k(a,b)の表は前ページにありますが、再掲すると、
k(1.0)=1/2、 k(1,1)=1/2
k(2,0)=1/3、 k(2,1)=1/2、 k(2,2)=1/6 
k(3,0)=1/4、 k(3,1)=1/2、 k(3,2)=1/4、 k(3,3)=0
k(4,0)=1/5、 k(4,1)=1/2、 k(4,2)=1/3、 k(4,3)=0、 k(4,4)=-1/30 
k(5,0)=1/6、 k(5,1)=1/2、 k(5,2)=5/12、 k(5,3)=0、 k(5,4)=-1/12、 k(5,5)=0
k(6,0)=1/7、 k(6,1)=1/2、 k(6,2)=1/2、 k(6,3)=0、 k(6,4)=-1/6、 k(6,5)=0、 k(6,6)=1/42
以下略

k(a,b)の計算はベルヌーイ数を使うと簡単です。

Σn^r = n^(r+1)/(r+1) + n^r*B(1)/1! + n^(r-1)*r*B(2)/2! + n^(r-3)*r(r-1)(r-2)*B(4)/4! + ......

この公式のrに任意の数を入れて計算すればよいのです。

ベルヌーイ数を普通の数に戻して表記すると、 Σn^r = n^(r+1)/(r+1) + n^r/2 + n^(r-1)*r/12 - n^(r-3)*r(r-1)(r-2)/720 + ......   となります。

参考までにベルヌーイ数を再度載せておきます。

B(0)=1, B(1)=-1/2, B(2)=1/6, B(4)=-1/30, B(6)=1/42, B(8)=-1/30, B(10)=5/66, B(12)=-691/2730, B(14)=7/6, B(16)=-3617/510, . . .

何度も言うようですが、このページの中だけは B(1)=1/2 と理解してください。

さて、通常なら、これでべき乗和の公式が完成するはずなのですが、ここに大変な問題がまだ残されています。この公式は偶数のときだけしか成り立たないのです。r=1として計算すると、Σn = n^2/2 + n/2 + 1/12 となります。ところが正しい公式は n^2/2 + n/2 です。1/12が余分になっています。これを修正した正しいべき乗和の公式は「第五の広場(4)」に載せてありますが、それを再掲すると以下のようになります。

Σn^r = n^(r+1)/(r+1) + n^r/2 + n^(r-1)*r/12 - n^(r-3)*r(r-1)(r-2)/720 + ... - B(r+1)/(r+1)

先の式に -B(r+1)/(r+1) が付加されていますが、B(r)はベルヌーイ数です。従来はベルヌーイ数を数列として理解していましたが、リーマン仮説証明の過程でベルヌーイ数をk(s)で計算できる式を見つけました。(「hirokuroのリーマン仮説証明第ver20の一部」を参照のこと) k(s)は複素関数です。ですから、ベルヌーイ数も複素数化する事が可能となりました。べき乗和の公式では実数の範囲でベルヌーイ数を考えてください。計算式は

B(s)=-s*k(1-s)

k(s) = lim_[n→∞] { zt(s,n) + ber(s,n) }

zt(s,n) = 1 + 1/2^s + 1/3^s + . . . + 1/n^s

ber(s,n) = Σ_[r=0,∞] B(r)*(s-2+r)!/r!/(s-1)!/n^(s-1)/n^r




B(s)の具体的計算方法については「hirokuroのリーマン証明」ver20の第1章を参照してください。javaによる多桁計算ソフトを使うと簡単に計算できます。


これによって完全に正しいべき乗和の公式が得られました。奇数で成り立つだけでなく、マイナスでも成り立っています。つまり、任意の実数で成り立つということです。



Σn^r = n^(r+1)/(r+1) + n^r*B(1)/1! + n^(r-1)*r*B(2)/2! + n^(r-3)*r(r-1)(r-2)*B(4)/4! + ... - B(r+1)/(r+1)


なお、-B(r+1)/(r+1) = k(-r) なので、上記の式のベルヌーイ数をk(s)に置き換えることもできます。


Σn^r = n^(r+1)/(r+1) + n^r*B(1)/1! + n^(r-1)*r*B(2)/2! + n^(r-3)*r(r-1)(r-2)*B(4)/4! + ... + k(-r)





<追加>

上に書かれた公式が良く理解できない人がいるようなので、再度別の角度から説明しておきます。

普通、べき乗和とは r が自然数であることが前提になっています。しかし、この公式では r が実数として理解されます。「はたして実数で成り立つのか?」と疑問を持つ人がいますが、計算してみると成り立っていることがわかります。検証のための計算が面倒なので、検証できないと思う人もいるでしょうが、私が提供している多桁計算ソフトを使うと簡単に計算できます。Javaの知識が必要なのが難点ですが、それさえクリアーできれば簡単に使うことが出来ます。

たとえば、r=2.5 としてみましょう。すると、Σn^2.5 = n^(3.5)/3.5 + n^2.5*B(1)/1! + n^1.5*2.5*B(2)/2! + n^(-0.5)*2.5*1.5*0.5*B(4)/4! + ... - B(3.5)/(3.5)  となります。

ベルヌーイ数が B(3.5) なので、計算不能に見えるかもしれませんが、ベルヌーイ数の計算式があるので、問題はありません。その計算式を再掲しておくと、B(x)=-x*k(1-x) ということで、x=3.5 とすると、B(x) = -2.9809E-2 となります。-B(3.5)/3.5 = 8.51692E-3 です。Σn^2.5 を10まで計算すると 1068.217558 です。B(x)を除いた右辺を計算するにはプログラムが必要となります。作るのは簡単ですが、それがないところで検証することにすると、 n^(3.5)/3.5 + n^2.5*B(1)/1! + n^1.5*2.5*B(2)/2! + n^(-0.5)*2.5*1.5*0.5*B(4)/4!  だけにして、手動で計算してみます。n=10 とし、B(1)=1/2 とすると、右辺は 1068.20904 となります。これに 8.51692E-3 を足すと 1068.217557 となり、無視できるほどの誤差で一致しているのが判ります。


rがマイナスのときがゼータ関数で、そこでも成り立っていることを是非皆さんに知ってもらいたいと思います。

r=-2 とすると、Σn^-2 ですから、1 + 1/2^2 + 1/3^2 + 1/4^2 + . . . .  という有名なk(2)の式になります。

先のべき乗和の公式の右辺を計算すると、r=-2 で -B(r+1)/(r+1)=B(-1)/(-1) ですから、1.644934 となります。これはまさに k(2) そのものです。そして、残りの右辺を計算すると、左辺との値との差となる数字となり、公式の 左辺=右辺 が誤差なしで成り立っています。もっとも、k(x)の計算の深度をp3=8 で計算しているので、その程度の誤差はあります。しかし、p3=16とすると誤差は半減し、p3を大きくすると、いくらでも誤差は縮小します。ですから、わずかな誤差はあるとしても、それはk(x)の計算問題であって、公式そのものの妥当性は変わりません。

r=-0.5 でも成り立っていることは注目に値します。r=-1 が調和級数となりますが、このときだけ -B(r+1)/(r+1) が計算不能なので、公式が成り立ちません。しかし、このときだけ成り立つ公式として、調和級数の公式があることは先のところで説明したとおりです。

rが複素数でも成り立つことも説明済みですが、これがリーマン仮説証明に使われたk(s)に繋がることはお判りいただけると思います。

つまり、べき乗和の公式は、ゼータ関数の公式と言い換えてもそれほど間違いではないのです。rをマイナスにするとゼータ関数の公式になります。このことが判っている人はどのくらいいるのでしょうか。簡単なことですから常識にしてもらいたいですね。




<追加 その2>


ゼータ関数の公式というのは k(s) のことですが、べき乗和とk(s)が基本的に同じ式であることは、すでに理解しているつもりでしたが、再度確認してみたところ、ベルヌーイ数についての理解を一部修正する必要があることに気が付きました。

k(s)については、すでに式を載せてありますが、 k(s) = lim_[n→∞] { zt(s,n) + ber(s,n) }  ということです。

べき乗和の公式とは  Σn^r = n^(r+1)/(r+1) + n^r*B(1)/1! + n^(r-1)*r*B(2)/2! + n^(r-3)*r(r-1)(r-2)*B(4)/4! + ... - B(r+1)/(r+1)  ということです。両者が同じものとはすぐには判らないでしょうから、ここで説明します。

k(s)の式を元に戻すと、Σ1/n^r = k(r) - 1/(r-1)!/n^(r-1) * { B(0)(r-2)! + B(1)(r-1)!/n + B(2)r!/2!/n^2 + B(4)(r+2)!/4!/n^4 + B(6)(r+4)!/6!/n^6 + B(8)(r+6)!/8!/n^8 . . . . . . }  ということです。変数は r で表記されています。

k(r)を左辺に持ってきて、残りを右辺に集めたのが先のk(s)の式となります。zt(s,n)がΣ1/n^r にあたり、ber(s,n)が残りの 1/(r-1)!n^(r-1)*{B(0).........} となっています。ber(r,n)を展開して判りやすくすると、B(0)/(r-1)/n^(r-1) + B(1)/n^r + B(2)*r/2!/n^(r+1) + B(4)*r*(r+1)*(r+2)/4!/n^(r+3) + ... となります。

さて、べき乗和の公式に -r を代入します。すると、Σn^-r = n^(-r+1)/(-r+1) + B(1)*n^-r/1! + B(2)*n~(-r-1)*(-r)/2! + B(4)*n^(-r-3)*(-r)*(-r-1)*(-r-2)/4! + ..... - B(-r+1)/(-r+1)  となります。

これを整理すると、右辺は  -1/n(r-1)/(r-1) + B(1)/n^r - B(2)*r/2!/n^(r+1) - B(4)*r*(r+1)*(r+2)/4!/n^(r+3) - ..... - B(-r+1)/(-r+1) となります。最後の - B(-r+1)/(-r+1) = k(r) なので置き換えます。次に右辺と左辺を入れ替えて、ber(r,n) 部分だけを移行すると k(r) = Σ1/n^r + 1/n^(r-1)/(r-1) - B(1)/n^r + B(2)*r/n^(r+1)/2! + B(4)*r(r+1)*(r+2)/n^(r+3)/4! + ... となります。

これが先のk(s)の式と同じであることは容易に確認できます。ただし、気を付けなければならないのは B(1) の符号が異なっていることです。この理由は k(r) の場合、B(1) が マイナス1/2 だからです。これを考慮すると両者の式が完全に一致していることがわかります。


これにより、べき乗和の公式がゼータ関数まで妥当していることを確認できました。ただし、B(1)=1/2 ということです。

もし、これを前提に考えるなら、今後、ベルヌーイ数の定義は B(1)=+1/2 とした方がよいことになります。ただし、あまりに長い間 B(1)=-1/2 としてきたので、今更変えるのも面倒であることと、B(1)=-1/2 とした方が良いときもあるので、しばらくは B(1)=-1/2 のままにしておきます。





■      べき乗和の公式を使った練習問題

べき乗和の公式を使うと、等差数列の式を速やかに計算することが出来ます。

たとえば、1次の等差数列として、a(1)=6, a(2)=10, a(3)=14, a(4)=18, a(5)=22, ... のような数列があるとします。差は4です。この場合、r=0 として計算すると、左辺は Σn^0 、右辺は n^1/1 + n^0*B(1)/1 - B(1)/1 = n となります。ゆえに、4*n+2 が数列の式となります。

2次の等差数列として、a(1)=3, a(2)=9, a(3)=19, a(4)=33, a(5)=51, ... のような数列があるとします。差を示す数列を b(r)で示すことにすると、b(1)=6, b(2)=10, b(3)=14, b(4)=18, ... となります。この式が4*n+2であることは先に示しているので、Σ(4*n+2) と置きます。

2次の公式は r=1なので、Σn^1 = n^2/2 + n^1*B(1)/1! + n^0*1*B(2)/2! - B(2)/2 という公式になります。ゆえに Σn = n^2/2 + n/2 となります。これを使って、先の数列の式を求めます。

Σ(4*n+2) = 4*Σn + 2n なので、4 * (n^2/2 + n/2) + 2n を計算します。結果は 2n^2 + 4n です。あとは、+c の部分を手動で計算します。n=1 のとき、2+4=6 で、a(2)=9 なので、c=3 となります。上の次元の数列はひとつプラスにずれた番号と対応しています。ゆえにa(r)の数列は 2n^2 + 4n + 3 となるのですが、これだとa(1)=9, a(2)=19 になってしまうので、2(n-1)^2 + 4(n-1) +3 を計算します。結果は 2n^2 + 1 となり、これが答えです。

3次の等差数列のときも同じやり方になります。a(1)=10, a(2)=13, a(3)=22, a(4)=41, a(5)=74, a(6)=125, ... のような数列があるとします。2次の等差数列に直すと、b(1)=3, b(2)=9, b(3)=91, ...  なので、2n^2+1 であることは今計算したばかりです。ですから、aの数列は Σ(2n^2+1) となり、2*Σn^2 + n + c となります。

Σn^2 = n^3/3 + n^2*B(1)/1! + n^1*2*B(2)/2! - B(3)/3 = n^3/3 + n^2/2 + n/6 なので、これを代入します。すると、2*(n^3/3 + n^2/2 + n/6) + n +c = 2n^3/3 + n^2 +4n/3 +c となります。ここで n=1 のときの値は 3+c で、これがa(2)=13 に対応しているので、3+c=13 で、c=10 となります。次に、ひとつずれたのを直すために n を (n-1)に置き換えます。2(n-1)^3/3 + (n-1)^2 +4(n-1)/3 +10 = 2n^3/3 - n^2 +4n/3 + 9 となります。これが答えです。

次元が上がるたびに公式を計算するのは面倒なので、表を作っておきます。ベルヌーイ数での修正後の表です。

1
1/2, 1/2
1/3, 1/2, 1/6
1/4, 1/2, 1/4, 0
1/5, 1/2, 1/3, 0, -1/30
1/6, 1/2, 5/12, 0, -1/12, 0
1/7, 1/2, 1/2, 0, -1/6, 0, 1/42
1/8, 1/2, 7/12, 0, -7/24, 0, 1/12, 0

以下略

この表を使って、実際に出会った数列の式を計算してみます。

kv(s)を分析する過程で、、a(1)=160, a(2)=6592, a(3)=52448, a(4)=224640, a(5)=690720, a(6)=1725760, a(7)=3739232, ... という数列に出会いました。この数列の式を求めてみます。

差を計算すると、

6432,45856,172192,466080,1035040,
39424,126336,293888,568960,
86912,167552,275012,
80640,107520
26880

最後の26880が最終の差となっています。80640が等差数列、86912が2次の数列、次が3次、・・・、a(r)は5次の等差数列です。

ですから、最初は 26880*n+53760、2次の数列は 26880*(n^2/2+n/2) + 53760*n + c として、n=1 のときは 167552 となるので、c=86912 です。つまり、13440n^2 + 67200n + 86912 となります。この n を (n-1) に置き換えると、13440n^2 + 40320n +33152 となります。

3次の数列は 13440(n^3/3 + n^2/2 + n/6) + 40320(n^2/2 + n/2) + 33152n + c なので、これを整理します。c=39424 になるので、4480n^3 + 26880n^2 + 55552n + 39424 となり、これを (n-1) で置き換えると、4480n^3 + 13440n^2 + 15232n + 6272 となります。

4次の数列は 同様に計算すると 1120n^4 + 2240n^3 + 2016n^2 + 896n + 160

5次の数列は c=160 なので、 224n^5 + 1120n^4 + 6496/3*n^3 + 2016n^2 + 2720/3*n + 160 となります。ここで n=1 として、これが a(2)=6592 と一致することを確認してから、(n-1) で置き換えます。その結果は 224n^5 - 224/3*n^3 + 32/3*n となります。これが最終の答えです。





総和変換


べき乗和と同様の操作であらゆる関数を変換することが可能です。このやり方を総和変換と名付けておきます。たとえば、x^5-3x^2+11 という関数があるとします。これを総和するとういことで、Σ(x^5-3x^2+11) とします。これは Σx^5 - 3Σx^2 + 11Σx^0 に分解できるので、(x^6/6 + x^5/2 + 5x^4/12 + 0 - 1x^2/12 + 0) - 3*(x^3/3 + x^2/2 + x/6) + 11*x となります。これを纏めると、x^6/6 + x^5/2 +5x^4/12 +17x^2/12 +x/2 となります。

このような作業はすべての関数で可能なので、いろいろやってみた結果、以下のようになりました。


Σlog(x) = log(x) - log(e)*x + log(x)/2 log(2*pi)/2 + . . .   これは階乗の公式と関係します。

Σx! = x! * { 1 + 1/x + 1/x^2 + 2/x^3 + 5/x^4 + 15/x^5 + 52/x^6 . . . ..
      ( Σ(x+1)! = Σx! + (x+1)! から係数を確定させることが出来ます。)


Σx^x = x^x * { 1 + 1/ex + (1/e^2 + 1/2e) * 1/x^2 + (1/e^3 + 2/e^2 + 19/24e) * (1/x^3) . . .
      ( Σ(x+1)^(x+1) = Σx^x + (x+1)^(x+1) から係数を確定させることが出来ます。(x+1)^(x+1) = e*{ seki(0)*x^(x+1) + seki(1)*x^x + seki(2)*x^(x-1) + seki(3)*x^(x-2) + ..... }  第4の広場を参照してください。)



Σ1/x^x = 1.291285995 * ( 1 - . . .

Σ(log(x))^2 = x*log(x)^2 * { 1 - . . .

Σ1/log(x) = x/log(x) * { 1 + 0.5/log(x) . . .

Σ1/log(x)^x = 48.02460485 * { 1 + 1/2^x + . . .

ΣP^x = P/(1-P) * ( 1 - P^x )

Σx*log(x) = x^2*log(x)/2 - log(e)*x^2/4 + xlog(x)/2 + 34.0 + . . .

Σe^(1/x) = x + log(x)/log(e) + 1.6554...      No.18.49参照


完全に確定させることは意外と難しかったのですが、中には有理数と法則で表現できるのがあるはずです。もしくは、有理数と法則で表現できる方法を見つけることが当面の目標です。きれいに並ぶものがあると良いですね。(^^)また、計算によって確定させられない式もいくつかありました。その場合は公式を使って確定させることになりますので、プラス1の公式、つまり、log(x+1)とか、1/log(x+1) などの公式を前もって研究しておく必要性があることが判りました。






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