フェルマー大定理の拡張 (その3)




X^a+Y^b=Z^c という式の場合を検討します。


フェルマー定理の場合、X^n+Y^n=Z^n の n は同じ数を意味します。これを一般化して a, b, c とした場合、成り立たせる整数の組み合わせはどのくらいあるでしょうか。 (a, b, c は相異なる数という条件をつけておきます。) 手計算でいくつか試したところ、ひとつも見つかりませんでした。「どうも成り立たせる整数の組み合わせはないかもしれない」と思いましたが、ためしにプログラムを作って探してみたところ、なんと、 ヽ(゜Д゜)ノ !!  いくつかではありますが、組み合わせの数を発見しました。いまのところ、見つかったのは3つだけですが、3つもあれば充分です。X^a+Y^b=Z^c となる X,Y,Z,a,b,c の組みあわせは存在するのです。

これでは証明問題にならないので、面白くないとも言えますが、3つも存在するとは面白いことではないでしょうか。

ここで、その3つの事例を紹介しておきます。

(1)    32+49=81 ですから、2^5+7^2=3^4 ということになります。

(2)    128+4913=5041 で、2^7+17^3=71^2 となります。

(3)    169+343=512 で、13^2+7^3=2^9 となります。


これ以上大きい数では、まだ見つかりませんが、3つあるということは、まだ他にもあるだろうと予想できます。しかし、かなり計算したのですが、大きな数だとなかなか見つかりません。

プログラム(oi001.java)にミスがあるのか、それとも、指数が大きくなると数が巨大となり、全体が薄まるので、合致する数は少なくなるのかもしれません。

3つ以外に、どんどん見つかればよいのですが、もし、今後も見つからないとすると難しい問題が発生します。3つあるのに、それ以外に存在しないということは、非常に証明が難しそうに思えます。存在するのか、しないのか、どちらか判らず、宙ぶらりんの状態になります。こういうどちら着かずの状態を数学は嫌います。

しかし、こういう気に入らない状態を解決しようとして努力することが数学の発達に繋がることもあるはずです。

そういうわけで、参考までにHPに載せておくことにします。







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